静岡県PTA連絡協議会

会長あいさつ

 この度、静岡県PTA連絡協議会の会長を拝命することになりました
長澤秀幸(ながさわ ひでゆき)と申します。

  新年度のスタートにあたり、日頃より子どもたちの健やかな成長を願い、 さまざまな場面でご尽力くださっている保護者の皆様、教職員の皆様、 そして地域の皆様に、心より敬意と感謝を申し上げます。皆様の温かく力強いご支援が、PTA活動の土台となっております。

 さて、近年、私たちの社会はかつてないスピードで変化し続けています。子どもたちの育つ環境も、これまでにないほど多様化・複雑化し、学校現場におけるいじめの認知件数の増加や、子どもたちの心のケアの重要性、GIGAスクール構想によるICT導入による急速な教室の環境の変化、そして生成AIなど先端技術の登場など、今まで経験のしたことのない課題と向き合う時代を迎えています。

 これから迎える変化の大きな時代、何よりも大切なことは「PTAは誰のために、何のために存在するのか」という原理原則への問いを持つことではないでしょうか。

 PTAの役割は、「子どもたちの健やかな成長のために、家庭・学校・地域が協力・連携し支えていくこと」です。私たち家庭の大人が、現場の先生方と手を携え、地域全体で子どもたちを見守り育てるという意識が、いま求められているのです。

 主語を「子どもたちの健やかな成長のために」から始め、共に歩む存在でなければならないように感じます。

 私たち静岡県PTA連絡協議会は、今年度より従来の全国組織からの独立という大きな決断をいたしました。これは単なる組織的な変更ではなく、「静岡の子どもたちのために、静岡ならではのPTA活動を自らの手で創り上げていく」ことであり、この節目を「自立」と「自律」という二つのキーワードで進めていきたいと考えています。

 「自立」は、自らの足で立ち、地域の実情に応じた行動を起こす力。「自律」は、自らを律し、子どもたちのために責任と信念を持って行動する姿勢と考えます。この“二つのじりつ”が、未来を担う子どもたちに誇れる地域社会の基盤を築いていくと、私は確信しています。

 この想いを具現化するために、令和7〜8年度の活動テーマとして
「家庭・学校・地域がつながりあい 子どもを育てるPTA活動の推進 〜新たなる可能性を創造しよう、次世代へ繋ぐため〜」を掲げさせていただきました。これは、少子化や価値観の多様化が進む今だからこそ、「子どもたちの未来のために」にフォーカスして、私たち大人がどのような責任と役割を果たすべきかを改めて問い直していきませんか。(具体的なことにつきましては、次のページにある活動方針をご覧下さい。)

 PTAについて話を戻しますと、私は、PTA活動とは「未来への投資」だと考えています。目の前の課題に対応するだけでなく、10年後、20年後の地域や社会を担う子どもたちが、豊かに、そして誇り高く生きていけるよう、今私たちができることを積み重ねていく営みと考えています。

 PTAを「扇」に例えてイメージしてみます。各家庭や学校、地域という骨組みがどれだけあっても、要がなければバラバラに開くだけで、力を持てません。PTAという「要」があるからこそ、個々の想いや力が結びつき、意味ある活動が実現します。

 どうか、すべてのPTA会員の皆様におかれましても、この“扇の要”としてのPTAの力を信じ、共に心を合わせ、未来へと続く風を起こしていきましょう。皆様の想いとご協力が、子どもたちの笑顔と希望につながっていくと信じています。

最後に、静岡県PTA連絡協議会への変わらぬご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。